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オリジナルBL小説を、つれづれに書き綴っています。
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「それでは、婚姻の儀は次の新月の日といたします。お衣装はすでに二種類仮縫いができておりますので、陛下とナルセ様には後ほどご確認いただき、どちらにするかお選びいただければと存じます」
「わかった。衣装、楽しみだね、ナルセ」
「お、おう」

ベルゲンシュタインに戻ってきて、数日が過ぎた。
俺とエリアスの結婚の儀式について話し合うというので、みんなが集まっている。
粛々と手順について説明する神官ヴァレンティーノは、よく見ると案外若い頃はイイ男だったのではないかと思わせる。
70歳くらいに見えるが、実際の年齢はわからない。
テルマはもちろん、騎士団長のオーランドや軍部大臣のディートリヒもこの場に同席している。
エリアスの懐妊を知り、ことのほか喜んだのがディートリヒだ。
やはり女性だからだろうか、妊娠や出産に対して敏感なのかもしれない。
薄っすらと目に涙を浮かべて寿ぐ様子は、日頃の屈強な軍人のイメージからすれば意外だった。
ベルゲンシュタインの軍神の異名を取るだけあって長身で体格も良いが顔立ちは美しく、オーランドにしてもそうだがこの城内には美形しかいないのか、というよりそもそも美形でないと王宮関係の仕事には就けないのかと思ってしまう。

「そういや、地震は大丈夫だったのか」

俺の放った一言が場の空気を一変させてしまった。
せっかくめでたい話をしている時に水を差すようだが、気になるのだからしかたがない。
あの時、あの大きな地震が起きたおかげで、俺は再び向こうの世界へ戻ることができたのだ。
なぜだかわからないが、天変地異と次元トンネルの出没は関係しているらしい。

「はい。結構な揺れではありましたが大きな被害はありませんでした。ただ、民が・・・」
「民?村人たちに何かあったのか」
「この国は豊かな国ではありますが、一部貧しい者もおります。そういった者たちが身を寄せる地域が被害を受けまして」
「死者が出たのか」
「数名ほど」
「そうか。そりゃ気の毒だったな」
「過去にここまで大きな自然災害が起きたことはほとんどございません。火山もずっと眠っておりますし、基本的に雨も風も竜が統べるこのベルゲンシュタインにおいて、これほど頻繁に地震が起きるのは異例のことなのでございます」
「神官長、つまり今我が国は異例の事態にいると?」
「さよう。これは普通ではあり得ない状況だと言えますな、大臣」
「原因は?」
「過去の資料などを当たってはおるのですが、なかなか・・・」
「神官長をもってしてもわからぬことがあるのか」
「ディートリヒ、神官長とて万能ではないんだよ。そんな責めるような言い方しなくても」
「陛下、私はなにもそのようなつもりでは」
「いえ、大臣の言うことはもっともなのです、陛下。これはある意味、由々しき事態とも言えるのですから」
「あのさ、思ったんだが、ひょっとして俺がこの世界に来たことと関係してるんじゃねえのか」

またしてもその場の空気が凍る。
だが黙ってはいられない。
ここは白黒はっきりさせておかないと。

「つまり、俺が来てから地震が頻繁に起きるようになったとか、そういうことはないのか」
「そういえば・・・」
「確かに」
「そうね、ナルセが来てからだわね」
「やっぱりそうなのか」
「ちょっと待って!ナルセのせいで地震が起きたって言うの?みんな酷いよっ」
「陛下、そのようなことは」
「まあ、落ち着けよ。そうじゃなくて、俺が次元のトンネル・・・穴を行き来できるってのはみんな知ってるだろ。で、次元の穴が出現するのは何らかの災害や命の危機に瀕するような時なんだ」
「命の危機・・・」
「なんでだか原因はわからねえが、とにかく危機的状況にならねえと次元の穴は現れねえってこと」
「ナルセ殿、ひとついいでしょうか」
「なんだ、オーランド」
「我々があの王宮の森で見た次元の穴はでは、なぜあの状況で現れたのでしょう」
「え?」
「あの時、我々の身には何も起こりませんでした。危険なことは何もなかった」
「そういえば・・・」

確かにやつの言うとおりだ。
あの時、王宮の森をオーランドと二人で散策していた時、キラリと光るものが見えた。
それを追って行くと湖のほとり鏡のようなものがあった。
だがその時、地震は起きなかった。
何かに襲われるとか、そういう危機的状況でもなかった。
なのに目の前にははっきりと、鏡のような輪っかが現れたのだ。
その向こうには先王オルフェウスが神谷貴と一緒にいるのが見えた。
思い返せば次元のトンネルを見たのはあれが初めてだ。

「わからねぇな・・・」
「ナルセ?」
「なんか頭がこんがらがってきた。俺がこの世界に飛ばされた来た時は、追手から逃れて死に物狂いで逃げている時だった。神谷貴は台風で・・・台風ってのは大嵐なんだが、飛ばされそうになった時だった。過去の文献を当たると皆一様に、なんらかの危機的状況に陥った時にこちらに飛ばされている」
「さよう、ナルセ様の仰る通りでございます。過去の番のみなさまは革命や戦乱の中逃げている途中でこちらに来た方が多い。それ以外の市井の者たちもやはり、天変地異が起きた際にこちらに飛ばされたと記録に残っております」
「だが、オーランドの言うことは本当だ。湖で見たあの次元の輪っかは突然現れたんだ。別に地震も何もなかったのに」
「たまたま、ということはありえませんか」
「たまたま・・・ねぇ」

考えたってしょうがないのかもしれないが、なぜか妙に気になって仕方がない。
俺がここに来てから頻繁に起きる地震。
それに・・・

「なあ、オーランドはあの時確かに次元の穴が見えたよな」
「はい、見えました」
「俺に話を合わせてたなんてこたねえよな」
「なぜあなたに話を合わせる必要があるのでしょう」
「まあ、ねえよな、あんたの性格的に」
「あの穴を通して先王の姿もしっかり拝見いたしました」
「そうだったな。ってことはお前も俺と一緒で次元の壁を行き来できると思うぞ」
「なんですって?」
「多分だが、あの次元の穴は誰にでも見えるものじゃないんだ。あれを行き来できる者にしか見えねえんだよ」
「まさか・・・」

オルフェウスと神谷のマンションのベランダに次元のトンネルが現れた時、あれが見えたのは俺と神谷だけだった。
ヤスもオルフェウスも見えないと言っていた。
ってことはまず間違いなく、あれは次元を移動できる人間にだけしか見えないってことだ。
俺の推理が正しければ、あれが見えたオーランドも異次元トラベラーの仲間ってことなんじゃねえか?


成瀬さん、名探偵っぽくなってきた(笑)?

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[2019/08/17 12:00] | 若頭なのに異世界トリップしちゃいました
|

オォー
きよ
ずっと気になっていたことがイヨイヨ。あの人も見えていたじゃん!なんて思っていたのですよ、アッチもコッチも気になる~そんなことを言っていると、いつまでも終わらないどこぞの〇〇ピースのようになってしまう・・わたしは、嬉しいけど、にゃあ様は大変、ほどほどの大作をお待ちしています。

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「ふを~~~~~っっっ」
「こら風太っ!ころぶなよっ」
「風太君、俺の手ぇ離したらあかんっ」
「海、きらきらなのっ」
「待って、風太君っ」
「あゆちゃんはやくっ」

キャッキャと黄色い声があがる。
それをちょっと離れた木陰から見守る大人たちの集団(といっても数名だが)。
そう、ここは兵庫県にある、某プライベートビーチである。

風太と恭介は今年もまた、関西に遊びに来ていた。
前回は花見を兼ねて春先に遊びに来たのだが、今回の目的は海水浴だ。
青い海、白い砂。
どこまでも突き抜けるような晴天の下、恭介と風太のほかには数名の男たちしかいない。
ビーチから徒歩数分の場所に聳え立つのは、一見瀟洒なリゾートホテルに見えるが個人の別荘である。
あたり一帯は別荘のオーナーの所有地で、だからここにはよそ者は入ってこれない。

「まあとりあえずビールでも飲もか。シャンパンもあるで」
「カクテルも作れるよ」
「お、さすがはミキママやな。準備がええ」
「ふふ、浜辺で飲むカクテルは格別やからね」

何を隠そうそのオーナーこそ、泣く子も黙る広域指定暴力団征隆会会長、川窪智樹である。
アロハシャツを前をはだけた状態で羽織り、白いハーフパンツに焦げ茶色のサンダルという、彼にしては珍しいカジュアルスタイル。
どう見ても暴力団のトップというよりは、俳優かモデルと言った方がいいくらいの伊達男ぶりだ。
クーラーボックスからカラフルな液体を取り出してはシェイカーを振るミキママも、今日は和装ではなくタンクトップにデニムの短パンといういで立ちだ。
茶色く染めた髪をポニーテールにしてサンバイザーで日除けをしているが、こうも日差しが強いとあまり意味はないかもしれない。
レジャーシートにパラソル、椅子やテーブルまで用意された状態で、恭介は少しばかり恐縮しながらも冷えた缶ビールを開ける。
プシュッという子気味良い音が響く。

「ぶはぁ~~~うまい」
「ええ飲みっぷりやな」
「こう暑いと、やっぱりビールが恋しくなっちゃいますね」
「まあ確かにな。今年の暑さは異常やな」
「二人とも水分補給はこまめにね」
「あいつらにも注意せんとあかんな」
「風太、興奮してしまって・・・渉君に迷惑かけてないかな」
「気にせんでええ。渉も楽しんでるさかい」

普通に会話をしているが相手は西日本を牛耳る裏社会のドン、川窪智樹である。
本来なら言葉を交わすことすらあり得ない人物なのだ。

「お~い、渉!あんまり遠く行くなよ~」
「わかってる~」

川窪の声に大きく手を振る渉は、迷彩柄の長めの海水パンツに空色のパーカーを羽織っている。
白い胸が眩しい。
色素の薄い髪が強い日差しに反射してきらきら光る。
初めて見た時はなんときれいな少年だろうと驚いたものだが、今こうして見てもモデルのような美しさだ。
もっとも、その渉と手を繋いでぴょんぴょん飛び跳ねている風太もまた、人間離れした容姿をしているのだが。

風太は水色地に黄色いハイビスカス柄の入った海パンを履いている。
今回の旅行のためにわざわざデパートで買ったものだ。
真っ白な肌を守るためにラッシュガードも欠かせない。
白地にイルカのワンポイントが入ったパーカーは、風太が気に入ったため即買いした。
天使のような青年と少年が波打ち際で遊ぶ光景は、映画のワンシーンでも見ているかのような錯覚を起こさせる。

「えらいはしゃぎようやな」
「そりゃあそうよ。海やもん。若い子ならテンション上がるでしょう」
「こちとらテンションの低いおっさんなんでね」
「ちょっと聞き捨てならんこと言わんといて。そのおっさんより年上のあたしはどうなるんよ」
「えっ、ミキママのほうが上なんですかっ」
「なんや、知らんかったんか」
「会長さんのほうが上なのかと」
「会長はやめてくれ言うたやろ」
「あ、すいません・・・か、川窪さん・・・」
「あたしはもう大台やからね。川窪さんはまだかろうじて30代」
「かろうじては余計や」
「40過ぎには見えないですよ、ミキさんすごく若い」
「ありがとう。褒めてくれても何も出えへんけどね」

言いながらウィンクするミキママは恭介から見ても十分チャーミングで、きっとモテるんだろうなと思う。
渉の育ての親のような存在だと聞いた。
普段は川窪邸の近くで居酒屋をやっているらしい。

「ふあ~~~あっつ~~~喉乾いた~~~」
「あついの~~~」

さっきからひとしきり追っかけっこをして走り回っていた風太と渉が戻って来た。
何かあってはいけないと二人にずっと付いていた昂太も、首に巻いたタオルで汗を拭いながらやってくる。
昂太はカルバン・クラインのボードショーツだ。
引き締まった腹筋が日頃から鍛えていることを物語っている。

「あゆちゃん、ジュースでも飲む?」
「炭酸がいいな。コーラある?」
「風ちゃんは?」
「ふうた、おれんじじゅーす!」
「はいはい、氷入れるからちょっと待ってね」
「昂太ご苦労だったな、おまえも休んで何か飲め」
「は、はいっ」
「昂太君、悪いね。風太が迷惑かけてなかった?」
「そんな迷惑やなんて。風太君はめっちゃいい子っすよ」
「ふうたいいこなの」

カラカラと氷がぶつかる音がする。
風の音、遠くで海猫の鳴く声。
じりじりと灼けるように熱いが、心地が良いのは確かだ。

「ふを~~~。じゅーすおいしいの」
「今日は暑いからな」
「赤羽さんも来たらよかったのに」
「日焼けしたないらしい。第一あいつに海は似合わんやろ」
「確かに・・・赤羽さんと海ってちょっと違うかも」

赤羽というのは川窪の秘書兼ボディーガードである。
元は有名外資企業の社長秘書をしていた敏腕ビジネスマンで、川窪が引き抜いた逸材らしい。
メタルフレームの眼鏡をかけたクールな見た目だが、実は意外と人情家なんじゃないかという噂もある。

「それにしても渉君、こないだ会った時より背が伸びたんじゃないか」
「あ、わかります?!」
「うん、大きくなってる」
「172センチになりました」

誇らしげに鼻を膨らませる渉の横で川窪が苦笑いをする。
手にしているのはシャンパンだ。
いつの間にかまた高級シャンパンが開いている。

「智樹さんがデカすぎるから目立たへんけど、ママも実は背が高いし恭介さんも高いよね」
「あら、あたしは普通よ」
「えー」
「180ないもの」
「俺も180あるかないか、って感じだね」
「ふうたもっ」
「クスッ。風太君はまだまだこれからやで、大きなるのは」

そういや、一度風太が大人の姿になったことがあったが、スラっと長身だったような気がする。
もちろん今のちんまりと小さな風太も、世界一愛らしいのだが。

「昂太君は何センチ?」
「へっ。俺っすか」
「うん、昂太君は俺よりちょっと高いよね」
「最近測ってへんから正確にはわからんのですけど、たぶん175、6や思います」
「うう~~~やっぱ俺が一番チビや」
「おまえは今のままでええ。それ以上大きならんでええ」
「でもぉ~」

ぷう~と唇を突き出して拗ねる渉のおでこを、川窪が優しく撫でる。
可愛くてしかたがないといった感じだ。
そんな二人をミキママと昂太がにこやかに見守っている。
なんだかヤクザの休日というより、普通の家族の団欒のような気がしてくる。

「3階のバルコニーからは明石海峡大橋も見えるで。今日は天気がええからきれいに見えるやろ」
「それはすごいですね」
「あんたらが来うへんかったら、ここの別荘も使うこともないからな。存在自体忘れてたくらいや。放置してたら傷むし来てくれてよかったわ」
「そんな、こちらこそ厚かましくお邪魔してしまって」
「恭介さん、毎年来てよ!いいよね、智樹さん」
「ああ、毎年夏はみんなでここに来たらええ」
「夜は花火もしようね」
「はなびっ」
「風太君、花火は好き?」
「ふうた、はなびすきっ。きれいなの」
「ふふ、楽しみやねぇ」

ジュースを空にした風太がジェラートを食べている。
このジェラートもミキママの手作りらしい。
なんとも器用な人だ。
バニラでねとねとになった口周りをさり気にウェットティッシュで拭ってやる渉は、風太のお兄さんのようで微笑ましい。
顔は似ていないが、二人とも白人の血が入っているせいか雰囲気が同じだ。
知らない人間が見たら兄弟だと思うかもしれない。

「今度はスイカ割りやりたいね」
「すいかっ」
「スイカ割りっておまえ、また古臭い遊びを・・・」
「智樹さんやったことある?」
「ないなぁ。あんなんホンマにやったことあるやつのほうが少ないやろ。なあ、恭介さん」
「そうですね、俺もないです」
「そうなんやぁ。でもやりたい。ね、後でやろうよ。誰かスイカ買ってきてくれへんかなぁ」
「ほな若い衆に聞いてみるわ」
「やったっ!」

ガッツポーズを取る渉に、大人たちの顔も綻ぶ。
風太は「すいかっ、すいかっ」と食べることを期待してはしゃいでいる。

「それにしても暑いなぁ~」

ポロっと出た川窪の一言に、一同大きくうなずく。
今年の夏はまだまだ終わりそうにない。


久しぶりの風太です。
相変わらず渉たちと仲良くしております(^^;)


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[2019/08/10 12:00] | 愛しのプッシーキャット
|
暑いですね~~~( ノД`)

いやもう、ホントこんなに暑いと何もやる気が起きません。

このところ絶不調でしたがなんとか復活、さあこれから頑張ろうと思っていた矢先、

今度は暑さでダウンです。

そんなわけで、今週も若頭の更新はできませんでした。

申し訳ない(>人<)

来週こそは頑張ります~~~(ホンマか?)


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[2019/08/04 16:00] | 日々のつれづれ
|


日高千湖
暑いですねwww
毎日、茹でられている感じです(笑)ここまで暑いとすべてのやる気がそがれちゃいますよねwww

体調がお悪かったようですが、大丈夫ですか?日高はパソコンの調子が悪くてwwwついでに不安定なwi-fi(笑)

台風が近付いておりまして、ちょっと心配なコースです。
お大事になさってくださいね!では、では~~~!!

日高様へ
にゃあ
日高様~~~

暑いですぅ~~~(ノД`)

> 暑いですねwww
> 毎日、茹でられている感じです(笑)ここまで暑いとすべてのやる気がそがれちゃいますよねwww

ホント、こうも暑いともう体がついていきません。
それでも日々やらなきゃいけないこと山積みで、老体に鞭打ってなんとかやっております(笑)

> 体調がお悪かったようですが、大丈夫ですか?日高はパソコンの調子が悪くてwwwついでに不安定なwi-fi(笑)

関東は梅雨が長く冷夏で、そのせいで喘息が再発してしまい先月まで苦しかったのですが、
やっとカラッと晴れて体調も復活・・・と思いきや、今度は酷暑で死にそうです(>_<)

パソコンの調子が悪いのも、ストレスですよね~
気持ちわかります。

またしても台風コース、心配ですね。
どうぞお気をつけて、ご自愛くださいませ~~~
お忙しいのにコメントありがとうございましたっ(≧∀≦)


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「赤ちゃん、いつうまれるの?」

みなの視線が一気に幼い発言者に向かう。
青空みたいなきれいな双眸が、まだ見ぬ幼い命に対して隠しきれない好奇心に満ちてらんらんと輝いている。
薔薇色の頬がさらに色付き、まさに天使と言ってもいいだろう愛らしさだ。

「そうだね、個人差はあるんだけど・・・たぶん4~50日くらいかな。だよね、神官長」
「は、おそらくは」
「個人差ってなんだよ。人によって妊娠期間が違うのか?」

人間の赤ん坊は妊娠してから約9ヶ月間母親の胎内にいるが、竜王族の場合は違うのか。
というより、こっちの人間は俺たちとはそもそも違うのか。

「竜王族はヒトと違い妊娠期間が短いのでございます」
「普通の人間の場合はどれくらいなんだ」
「1年半ほどです」
「なにっ?!」

驚いた。
1年半もの間腹の中に子がいるなんて、こっちの女どもは大変なようだ。
あまりの俺の驚きぶりに神官長はコホンと軽く咳をした。

「竜王族の場合は、実はまちまちなのでございます。まれにひと月ほどでお産まれになる場合もあります。逆に二月経っても産まれてこない場合も。ただこれまでの記録をたどる限り、竜王の印を持った赤子はひと月ちょっとで産まれてくることが多いようです」
「なるほど」
「ですが今回は竜王ご自身が身籠られました。今までの常識や知識では追い切れないことがあるやもしれません」
「4、50日か・・・あっという間だな」
「それより早い可能性だってないとは言えないのよね、エリアス」
「そうだね。まあ、自分の体のことは自分が一番わかるから、兆しが現れればわかるしみんなにもちゃんと伝えるようにするよ。だから安心して」

腹を撫でながら花が綻んだような笑顔を向けるエリアスに、思わず見とれてしまう。
この俺があとひと月ちょっとで父親になるなんて信じられないことだが、まあこういうのも悪かないかなんて思ったりしている自分がいる。

「じゃあルカはおにいちゃんになるの?」
「え?」
「エリアス、赤ちゃんできるの。ルカはおにいちゃん?」
「あはは、そうじゃないわよ。ルカは叔父さんになるのよ」
「おじさん?」
「そう、エリアスの子供だからルカはその子の叔父さんでしょう」
「でもルカ、おじさんじゃないよ」
「う・・・そういう意味のおじさんではなくて」
「おじさんじゃないもんっ」

唇を突き出して拗ねるルカを、よしよしとテルマがあやしている。
こんな小さな子供にとっちゃあ叔父だの甥だの、いまいち理解できなくてもしかたがないだろう。
ルカの可愛い癇癪にみなが癒されつつ、今後どうするかという話題になった。
まずは竜王に番が現れたこと、番との間に次期竜王の印を持つ子が産まれること。
あまりに盛りだくさんすぎて、これをどうやって国民に伝えるべきなのか、明日以降の閣議で話し合われることになるらしい。

「オーランドやデートリヒには、僕から直接伝える。あとで部屋に来るよう言って」
「かしこまりました」
「あとは、国民へのお言葉をいつ出されるのか、ということですが」
「早い方がいいわ。もう既に番が現れたことはみな気が付いてる。竜王からの達しをいまかいまかと待っているはずだから」
「うん、わかってる。ナルセのお披露目と婚儀のことを考えてるうちに母上の件があったから、時期を逃してしまったんだよ」
「ナルセ様はこれまでの番の方々とは違い、特殊な力を持っておられますから」
「特殊ってなんだよ」
「次元の壁を行き来することができる、それは有史以来初のことでございます」
「まあ、それはそうかもしらんが・・・」
「おかげで父上と母上のことがわかったし、感謝してる」

エリアスがそっと手を重ねてくる。
その温かさに心が満たされていくようだ。
ギルベルトの言う“特殊な力”とやらのおかげで、俺はこのベルゲンシュタインに召喚されてしまったんだろうか。
だけどなんで俺なんだ?
別に俺じゃなくたって、世の中にはもっと王族の相手にふさわしい奴がいるだろうに。

「陛下、オルフェウス様たちはご無事でいらっしゃるのでしょうか。それをナルセ様が確かめてこられたと?」
「ああ神官長、すまなかったね。あなたにはまだちゃんと話してなかったっけ」
「いえ、ちらりとギルベルト殿からお聞きしましたが」
「父上と母上はご無事でいらっしゃる。今はナルセの故郷である日本で仲良く暮らしているって。ナルセはお二人にお会いしてきたんだ。お二人ともこちらのことをすごく気にしておられるって」
「さようでございましたか」
「お袋さんはこちらに飛ばされる前に今生の別れになっちまった身内がいたんだ。その人に会えないままこちらで人生を終えるのはあまりに辛すぎた。そこで次元の壁を利用して様子だけでも見に行こうとして、結果その場にいたオルフェウス王も道ずれにしてしまった」

よくよく考えてみれば、神谷の息子であるエリアスと神谷の孫であるヤスは血縁者ということになる。
ここまで似ていない親戚ってのもなかなかいないだろうが。
なんだか不思議な気分だ。

これまでの経緯を説明すると、みなが前のめりになりながら熱心に耳を傾けている。
初めて聞く話も多いだろうから、当然と言えば当然だが。
一人ルカだけがテルマに抱かれて微睡んでいる。
さすがに難しい話が続いて退屈してきたのだろう。

「なんと申し上げていいのか・・・ただただ、神の采配としか思えないことでございます」
「ナルセが番として選ばれてここに来たのは大きな意味があったのかもね」
「テルマ?」
「だってそうでしょう。ナルセはその・・・母上の愛した人の孫と親しい関係だったんでしょう?ってことはつまり、あちらの世界でも私たちと繋がっていたってことじゃない」
「そうか・・・そうだよね。テルマ、いいこと言う!」
「ナルセはエリアスの運命の相手、番だったのよ」
「うん、うん」

一同一斉にコクコクと首を縦に振っている。
それに気を良くしたのか、テルマは声を高らかに上げながら「早く国民にお披露目しなくちゃね」とかなんとか言っている。
まるで鬼の首でも取ったかのようだ。
最初に俺を見た第一声が「こんなオジサン」だったことは、すっかりなかったことになってるな。
まあ別にかまやしないが。

ヤスたちは今頃どうしているだろうか。
神谷たちを連れて由良ミチに会いに行っているだろうか。
生き別れた時と寸分も違わない神谷の姿を見て、ミチはなんと思うのだろう。
いずれその話も聞ける日が来るかもしれない。
とりあえず今は、エリアスと産まれてくる子のことだけを考えて俺のできるかぎりのサポートをしたい。
そっとエリアスの手を握り返す。
俺たちの未来は明るいはずだ。


やっと更新できました~💦
台風来てますね、みなさまお気をつけくださいませ~



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[2019/07/27 12:00] | 若頭なのに異世界トリップしちゃいました
|
今年の梅雨は長引きますねぇ・・・☔

関東は6月初旬に入梅したというのに、いまだに梅雨明け宣言が出ません。

ひと月半もじめじめとした天候が続いたせいか、持病が悪化。

なんだかこの一週間くらいず~っと体調不良が続いています。

お薬を飲んでいますが、なかなか良くならない。

なんでだろう・・・年なのかな。くすん。

というわけで、今週は若頭の更新はできそうもありません。

来週こそ頑張ります、と言いたいところですがどうなることやら💦

みなさま、気長に待ってやってくださいまし~



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[2019/07/21 08:45] | 日々のつれづれ
|

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鍵コメKさまへ
にゃあ
鍵コメKさま~

> 更新されているカラ
> もう大丈夫なのかしら?

ご心配いただき、痛み入ります~💦
まだ本調子ではないのですが、なんとか更新しました。
来週はどうなるかわかりません・・・(滝汗)

> いらつかないことがいいらしいですが
> ストレスたまること 多いですよねえ・・。

Kさまも体調のほう、大丈夫ですか?
ストレスは万病のもとですよね、本当に。
そうはいっても、日々たまるストレスをどうすればいいのか・・・難しい問題です。

これから本格的な猛暑がやってくるようです。
お互いに自愛していきましょう。
お優しいお言葉、嬉しかったです(*>ш<*)

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